真っ白な館

思い付いたことを書きます。

長谷川和彦『太陽を盗んだ男』(1979)観た

  • 東京を散歩するのが趣味なので、1970年代東京の町並みにまず目を奪われる。
    • 主人公の住むアパートは中央総武線がそばを通り、その線路は大きく弧を描いてるので、おそらく大久保あたりだろう。
    • カーチェイスは場所を特定できなかったが、車が転倒した湾岸のエリアはおそらく青海のコンテナ埠頭
    • 終盤のビルの屋上はパレスサイドビルが映り込んでいたので竹橋周辺なのはほぼ確実。
    • 一方、ラジオ放送が行われてる広場は見覚えがなく、再開発で消滅したエリアかと思われる。
  • 「原爆を作った男」の話という前情報のみ聞いていたので、冒頭のバスジャック事件に面食らう。
    • 天皇に直談判しようとする老人は、主人公と比較したときにまだ目的意識があり、警察への要求を持たない主人公とは対照的。
  • なぜ主人公は原爆を作ったのか、その動機は語られない。というより、動機がないのに作った男の、謎の衝動のみがこの映画では描かれる。風刺的で破滅的。
  • それはそうと、原子力発電所への侵入シーンがすごい。コマ送り的な演出が、モッサリしそうなアクションシーンをとても魅せるものに仕上げてる。