真っ白な館

思い付いたことを書きます。

3月の東北旅行1日目

前置き

3月17日に退職し、有休・振休が二週間ほどたまっていたので、せっかくだから旅行に出た。

計画・準備

元々大阪出身・大阪在住→東京就職という感じの人生だったのと、人が少ない場所にいきたいという思いが募っていたので、行き先は東北に決めた。
計画を立てたのは三月頭で、その時点では就職先が決まっていなかったので、予算をおさえるために18きっぷで5日間の鈍行電車旅を計画。しかし、前日になってhttps://www.jreast.co.jp/tickets/info.aspx?txt_keyword=%96k%8aC%93%b9&mode=keyw&SearchFlag=1&ctl02.x=0&ctl02.y=0&GoodsCd=2314:北海道&東日本フリーパスの存在を知る。JRと一部私鉄が、7日間乗り放題。一人旅ならこちらの方が断然お得。結果、以下の方針を立てる。

  1. 往路に2日→青森を一日→復路に2日
  2. できるだけ多くの路線を見て回る。ただし、雪がみたいので豪雪地帯に寄りたい。そのため太平洋側よりは日本海側を中心に
  3. 観光地は特に決めず、行き先でおもしろいものがあればそこで見る。ただし、白神山地を通る五能線だけは必ず行くのと、帰りに新潟駅でぽんしゅ館をみたい
  4. 宿泊施設はネットカフェを基本にしつつ、一日くらいはホテルに泊まる
  5. ご飯はあまり贅沢せず、容赦なくコンビニご飯にする(油断すると太りそう)
  6. 電車のなかで本を読みたいので本を五冊くらい持っていく
  7. おみやげは復路の新潟エリアで購入(荷物がかさむので)

最初は北海道まで足を延ばすことも考えたが、新幹線ができたことで海を渡る鈍行路線がなくなったので、今回は諦める。
あわせて、旅行前に以下の本を購入。

改訂新版 鉄道の旅手帖

改訂新版 鉄道の旅手帖

鈍行旅になるので、日本地図でどの辺にいるのかがわかるものがほしかった。いちいちスマホいじって確認するのもめんどくさいし、地図に簡単な地形図も書いてあるので、豪雪地帯になってそうな地方がなんとなくわかるのがいい。行き先を特に決めずに旅行にでる際には大変役に立った。

出発:一日目

3月19日(日)に出発です。始発の朝5時頃に高田馬場に到着。
山手線は昼間なら5分に1本くらい電車がくるが、朝の時間だと次の電車が来るまでに10分くらいある。いくら都内でも早朝は電車が少ない。いざ電車がくると、朝っぱらから満員電車&スーツ&酒臭い。土曜日にオールした人たちで一杯。心が折れそうになる。
池袋→湘南新宿ライン→大宮→(東北本線)→ひたすら北上。郡山以北ははじめてだったのでテンションがあがる。電車の扉の開閉が押しボタン式になった郡山あたりで、肌寒さが増してくる。
以下雑多な写真。
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当日~翌日の目的地は読書の合間に電車内で調べることにしていたが、思いの外路線検索機能が使えない&通信が不安定になりがちだったので、福島駅での乗り換えで時刻表を購入する。わくわくする。どの電車に乗るかとか、乗り換え時間をどうしたらいいかとか、ああいうのを電車に乗りながら考えるのめっちゃくちゃ楽しい。
時刻表とか路線とかをいろいろ見ていて、「雪国で温泉に入りたい」という思いを抱いたので、ネットで降雪量が多そうな場所を探し、そのあたりの路線に温泉がないかを調べる。「鳴子温泉」という場所を発見。二時間ほど降車して軽く観光するのに丁度よさそうなので、仙台あたりでご飯を食べつつ目的地を決定。
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途中で小牛田駅に降りたときの写真。
なにもない。だだっぴろい操車場に電車がほとんどない。空虚で広大な操車場、真新しくも人影の失せた住宅街、生け贄めいた藁人形の配置されたロータリー、虚無が具現化されたような駅に停まった貨物列車、一歩踏み出し乗り込めばどこにでも行ける町の山の空の向こう遥か彼方のどこかに行ける、そう信じていた思いはしかし貨物列車が行き着く先のありふれた町ありふれた都会そしてありふれた大人の説教によって打ち砕かれ、親に連れ戻される帰りの列車から見える夜景が涙でにじんでぼやけてしまった瞬間に少年時代の終わりを悟ることのない人生について考えていたら電車がくる。
電車内で今晩の宿を検索。陸羽東線で新庄まで行き、奥羽本線で横で駅23時着→駅前のネットカフェに停まるという予定を立て、鳴子温泉に向かう。途中の駅での乗り換えに30分の待ち時間があったので、近くの古本屋に寄るよさげな本はない。電車に揺られつつ、途中でうたた寝をしつつ(移動時間の六割くらいは眠っていた)、鳴子温泉に到着・下車。
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降りた瞬間に漂う強力な硫黄の匂いに温泉感が満載。3月といえば時期的にはシーズンオフで、有名な温泉みたいなにぎやかさは流石にないが、ちまちま歩いているひとを見かける。
写真に取り損ねたものが多いが、町中にちまちま存在する古びたものとのバランスが何ともいえない。現役で動いているボイラーが錆びまくり穴あきまくりなのが最高。
街角にちらほらと「観光客入浴禁止の公共浴場」があったのが印象的。生活住居には温泉が通っておらず、入りたいときは近所の無料浴場に行くというシステムになっているのか。自分は現代建築っぽい公共浴場に入った。その他にも、足湯につかりながら持参or売店で購入した卵で温泉卵を作れる施設があったけど、作る時間がなかったのでスルー。
晩ご飯は駅前の路地にあるちっちゃな商店で手作り感あふれる総菜を購入。特においしくもまずくもないのが地元っぽさを感じる。誰もいない駅でストーブにあたりながら食べるご飯とお酒は不思議な味わい。
17時に下車して19時に次の電車に乗り、ここから奥羽本線の横手駅に向かう。到着したのは23時、いざ目当てのネットカフェに向かうが駅前に見あたらない。スマホでマップを表示した次の瞬間に電池が切れる。
外は雪がまだ残る東北の地。国道沿いにあるらしいので歩いていくが実際大変真っ暗、これは野宿かなと覚悟を決めた10分後に発見。だいたい駅から600メートルくらい離れていた。地方の地図の距離感には気をつけたい。
25時頃に就寝。